たらこ(助子)

たらこ いくら、すじこ、数の子、など日本人は魚卵を好んでたべますが、今回は日常食でなじみの深い「たらこ」と「明太子」を取り上げます。
 たらこはスケトウダラ(助宗鱈)の卵巣の塩蔵品です。その色合いから「紅葉子」などとも呼ばれますが、現在では添加物への配慮や消費者の好みから比較的薄い色のものが多くなっているようです。また、冷凍技術の発達により塩分濃度もかなり控え目になっていますし、又原料の調達が比較的容易になったことで、一年中安定した価格で店頭に出回っています。
 スケトウダラの卵巣は捕獲した後ほっておくと胆汁による青黒い部分ができるので手早く船上で卵巣を取り出します。その捕獲された地域により大きく分けて「近海物」と「遠洋物」に分類されます。さらにスケトウダラの捕獲方法により「釣り物」と「網取り物」に区分されたり、原料の卵巣を冷凍保存したものを生の原料と区別するために「冷凍子」と呼んだりしますが、「釣り物」や「前浜物」(後述)などの用語は店頭でも表示に使われますので、品質の目安となります。

 

「釣り物」と「網取り物」の違いは。
  • 「釣り物」は主に北海道近海沖で1本1本のひもに針を付け魚体を傷付けないように釣り上げる方法で、魚体がていねいに扱われる上新鮮な生のままの卵巣から「たらこ」に作られるので、卵の粒子がはっきりわかるほどです。但し少量生産のため価格は高めになります。

  • 「網取り物」は味の点では「釣り物」には及びませんが、大量に取れるので価格の安定という点では評価されます。又、「遠洋物」はほとんどこの漁法です。

「冷凍子」について。
  • べ一リング海、アラスカ湾、ロシア海域などで旬(11月〜3月)の時期に捕獲したスケトウダラから船上で卵巣を取りだし急速冷凍した原料を北海道や三陸で加工されるものです。量販スーパーなどで見かけるものはほとんどがこの種類です。胆汁による青黒い部分も少なく鮮度感はよいので見た目はきれいに見えますが、「近海物」と比較すると食感はねちねちしたような感じになります。しかしながら安定した低価格の提供という点では大いに貢献しています。又最近の冷凍技術の進歩などにより味も多少改善されてきているようです。

選ぶ目安は
  • 味で選ぶなら断然近海物(前浜物とも表示される)の釣り物ということになりますが、現在は流通量の10分の1程度しかありませんので、価格はどうしても高めになります。しかし十分にためしてみる価値はあります。酒の肴などには絶対にこれです。
    惣菜の一品としては中程度の物で十分ですが、低価格の物でもお茶漬けやおにぎりなどには用途しだいで使い分けるのも良いでしょう。

  • 「無添加」「無着色」などの表示が目に付くようになっていますが、塩を添加しないたらこは存在しませんし、無着色のたらこはとても食欲をそそる色とはいえません。又、無着色と表示されていても発色剤は使用されていたりしますので、あまり神経質にならない方が良いかもしれません。

  • たまに店頭でたらこが半分ほど凍った状態で販売されている場合がありますが、たらこは冷凍子にかぎらず樽詰めなどの製品になってからは急速冷凍状態で出荷されますので、かえって新鮮な場合もありますからそれだけでは品質を判断出来ません。

栄養面では
  • 魚卵の塩蔵品ですので、塩分とコレステロールが多少多いのでその点の注意は必要ですが、たらこもほかの急卵と同じように蛋白質、ビタミン、ミネラルは親の魚より豊富といわれています。特にたらこに含まれているビタミンBやビタミンEは疲労回復や若返り効果があり、ナイアシンは美白効果をもたらし、アルギニンは動脈硬化予防になるなどともいわれています。

おいしく頂くには

  • たらこは家庭用の冷蔵庫で長く保存するとふっくらした感じがなくなったり表面にぬめり感が出てきたりします。又、表面が空気に触れているので酸化が進んだりしますので、新鮮なものでも表面だけはさっとあぶって食べるとよりおいしく頂けます。

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